BLOG

リフォーム、リノベーション、コンバージョン、リニューアル (2)

2020.4.2

リノベーションが必ずしも新築よりも安価とは限らない

多くの施工業者さん、不動産屋さん、それに不動産投資会社も入り交じり、リノベーション物件の名は今や花盛り。
たくさんの業者さんがリノベーションのセールス・ポイントとして「新築より安価」を挙げておられます。

あいにく古参リノベ屋のひとつであるわたしたち・9社の経験則からゆくと
「リノベーションは、新築よりも必ずしも安価に上がるとは限らない。
 むしろ重視すべきは、建築価値・物件価値・居住性・満足感が以前より高まるかどうか、じゃないかな」
と感じています。


たとえば大阪・中ノ島に「ダイビル本館」という、日建設計さんのいいリノベーション仕事があります。
ダイビル本館の低層階は、大正時代の石積・レンガ積をできるだけそのまま再利用したうえで補修復元しました。
その上に最新設備の高層階を積み上げています。
外装のみならず低層階は大正時代のエントランスや間取りを補修し、往年の室内空間を偲ばせる雰囲気の良いエントランスホールに仕上がっています。
リフォーム、リノベーション、コンバージョン、リニューアル

リフォーム、リノベーション、コンバージョン、リニューアル

旧建築を解体撤去し四角い箱ビルを建てたほうが安上がりなのは、明らかです。
しかし敢えて現存する大正期の大規模オフィスビルを残しながら現代高層建築を加え補強し、建築文化財の保存と現代利用を実現しています。
物件価値を高めたダイビル本館はリノベーションの好例と言えます。さすが国内最大手の設計会社、日建設計さんです。
わたしたち・9(ナイン)もダイビル本館のような大規模リノベーション建築をいつしか手掛け、いい仕事を次世代の子供たちへ残したいものです。



リノベーションとコンバージョン

リノベーションに近しい改修工事用語に「コンバージョン」という言葉もあります。
他業界では別用法もあるようですが、建築業界では、リノベーションが建物の「用途を変えない改修」に対し、コンバージョンは建物の「用途を変える改修」として用います。
建物の再利用、のニュアンスで用いられることの多い言葉です。オフィスビルを賃貸マンションに変え、倉庫をオシャレなシェアオフィスに改修するのも皆「コンバージョン」です。

9(ナイン)の実現したコンバージョン例として最近よく例示させていただいている物件に 「9別邸 大阪谷町 MAISON DE 9」があります。
築88年を経過しかなり傷みの激しかった木造の三軒長屋でしたが、和室のよい風情の残る点を見出して改修し、飲食店とゲストハウスとして再生させた建築です。
リフォーム、リノベーション、コンバージョン、リニューアル

リフォーム、リノベーション、コンバージョン、リニューアル

リフォーム、リノベーション、コンバージョン、リニューアル



リフォームかリノベーションかコンバージョンして、リニューアルする

もうひとつ「リニューアル」という言葉も、建築業界のみならずよく使われる言葉です。
今や日本語で使われる「リニューアル」の語は「刷新」と同じニュアンスになったように思えます。
「パッケージをリニューアルして再登場!」「店舗リニューアル!さらにキレイなお店であなたをお出迎え!」など、装い新たにすることを広く「リニューアル」と銘打つ宣伝広告コピーが、今日もあちこちでたくさん頒布されています。

建築改修に則して言えば、
  この建築物を「リフォーム」するか「リノベーション」するか「コンバージョン」するかして
  リニューアルで建築バリューをさらに高める
が、最も適正な語彙の使いかたと言えそうです。
最早日本語としてどうだろう?と疑問の残るカタカナ英語頻用の言い回しではあります。
(文責:Yackiesva Pancattecoi)



GO TO TOP
 
9HOTEL&SHARE 東京/大阪のホテル・民泊用中古不動産